万が一の時の体温確保

最近のニュースより

”奇跡の二歳児!3日間のサバイバルを経て見事生還!”
先日、二歳の男の子、藤本理稀くんが曾祖父と一緒だったのを最後に、3日間を山中で生き抜き、スーパーボランティアの尾畠さんに発見され帰還した、という奇跡とも言えるニュースが話題となりました。
小さい体で体力のない二歳児は、いったいどのように過ごし、山中で一人生き抜いたのでしょうか。
今年は酷い猛暑。理稀くん捜索中、山口県周防(すおう)大島町では、最高気温34度にもなる炎天下だったそうです。
もしも炎天下にさらされたままだったら、すぐに脱水症状で倒れていたところでしたが、彼は山中の木陰で過ごし、水のある沢で腰を下ろしていたとのことです。

体力が無いから動き回れずにそのままじっとしていたことが良かったのかもしれません。
また、発見された時には長袖の水泳用Tシャツ一枚だけでした。猛暑とは言え、夜間は冷える山中。
速乾性のある“長袖”の水泳用Tシャツを着ていたことで寒さにも耐え抜くことが出来たのではないかと報道されていました。
理稀君は、木陰でじっとし、沢で水分を確保し、寒さもなんとか凌げる格好で、なんとか生き抜くことが出来たのではないか、とのことでした。

様々な状況を想定して備える

突然の災害時、どのような恰好で、どのような環境下でいるかは誰にも想定出来ません。
また、被災地での急な天候の変化は、被災者にとって脅威となります。
二次災害…これもまた誰にも想定出来るものではありません。
被災して初めて自分の置かれた状況を思い知るのだろうと思うと恐怖でしかありません。
二歳児の理稀くんには、過酷な状況を生き抜くほどの力はないにもかかわらず、幸運にも生還しました。
もし万が一、極寒の真冬だったら生還は難しかったことでしょう。
そう考えると、突然の災害時のためには、様々な状況を想定しておく必要があります。

災害時の体温維持について

通常、災害時に確保する物というと、水や食料の確保を優先的に考えがちですが、サバイバル業界において、災害時一番に確保したいものとは、「体温」だそうです。
保温できる服と場所を第一に優先すべきと言っています。
その次に水の確保、火の確保、食料の確保と続くそうです。
水や食料の備え同様に、衣服や寝袋などの備えを十分にする必要があります。
私は非常用備蓄の中にタオルや防水用のカッパも入れています。
頭部は一番体温を失いやすいので、頭部の体温保持は重要です。頭は濡れたままにしないこと。
また、濡れた衣服を着たままにしておかず、乾いたタオルで拭き、着替えをすることで体温が奪われるのを防ぎます。
速乾性のある着替えも一緒に備蓄しておきたいですね!

それでもやっぱり温かい食事が一番☆

冷えた体を温めるには、やっぱり体の芯から温まる、温かい食事。
また、危険にさらされた緊張感のある被災地で、心身ともに癒される温かい食事はどんなに貴重なことでしょう。
準備が可能であれば一番に体が欲するところだと思います。
万が一火起こしの難しい状況だった場合、大変役に立つアイテムを見つけました。

モーリアンヒートパックとは?

モーリアンヒートパック「ハイパワー加熱セットLサイズ」5個セット
このアイテムは、少量の水だけで食品を温めることが出来る優れものです。
ミネラルウォーターでも川の水でも井戸や池の水でも、雨水でも構いません(海水は不可だそうです)。

専用の袋の中に食品と水とモーリアンヒートパックをセットするだけで、袋の中で高温の蒸気が発生して、中にセットした食品を簡単に温めることが出来ます。
普段旅館などの食事でも使用されている発熱材で、とても軽くてコンパクト、長期保存に優れています。
また、15分から20分もあれば温まるので火を起こすより簡単で短時間で温めることができます。

使用方法は、専用の袋を立たせて、袋から出した発熱材を平らに入れたら、その上に温めたい食料を入れます。
そこにアルミ袋でできた軽量カップで水を注ぐだけ。
注いだ瞬間からブクブクと発熱材が反応しだします。
発熱材は100度以上、蒸気は98度前後上昇するそうなので、やけどしないように注意が必要です。
ただ、一度に温められる量は限られるし、使い切りなので、せっかく備蓄するならば何個か入っているセットパックで購入するのがベストだと思います。

使用期限は製造後5年だそうなので、備蓄の際は使用出来るか試したうえで、定期的に入れ替えをする必要があります。
私も一つ使用してみましたが、とっても簡単で、本当にレトルトカレーが驚くほどに熱々!!
これは緊急時にはかなりマストだな、と思いました。

まとめ

今回、理稀くんが奇跡の生還を果たし、人間の生命力は凄いなと感動しました。
それと同時に理稀くんが体験した心細く不安な状況下で、もしも雨や雪や台風などに襲われていたらと想像せずにいられません。
万が一の災害時、生き延びるのも辛い過酷な状況に置かれる可能性は大いにあり得ます。
備えられるときに、備えておく。知恵を持って早めに災害に準備したいと思いました!