災害時、食料以上に必要となるのがお水です。
飲むためのお水だけでなく、生活するための手を洗ったり、身体を拭いたり、場合によってはトイレに流すための水も必要になります。
それぞれについて、説明していきます。
この記事を読むと分かること
飲料水と生活用水はそれぞれ何リットル必要なのか
備蓄用の水と普段のミネラルウォーターの違い
トイレに必要な水の量から逆算した現実的な備蓄量
置き場所に困らないための保管方法
目次
必要な水は1人1日3リットルが目安
公的なガイドラインでは、備蓄する飲料水は1人1日3リットルとされています。これは飲む水だけでなく、調理に使う水も含めた量です。
いっぽう純粋に飲む量だけであれば1.5リットルから2リットル程度です。
つまり「飲むだけなら2リットル、調理も含めるなら3リットル」と覚えておくと分かりやすいでしょう。
| 用途 | 1人1日あたり | 3日分 |
|---|---|---|
| 飲む水のみ | 1.5〜2L | 4.5〜6L |
| 飲む水+調理用(ガイドラインの目安) | 3L | 9L |
| 生活用水(トイレ・手洗いなど) | 20L前後 | 60L前後 |
数字で見ると生活用水の量に驚かれるかもしれません。
ただし生活用水は飲めなくてもよいため、ポリタンクや浴槽など保管の自由度が高くなります。
3日分の食料とあわせた必要量は災害から72時間を生き抜く備蓄量|水と食料の目安を計算で計算しています。
飲料水としての水
まず最初に用意しておきたいのが、一般的なミネラルウォーター等のお水です。しかし、スーパー等で販売されている普段使いのお水は、よく見てみると賞味期限があまり長くありません。
だいたい半年〜1年程度で期限が切れてしまうものが多いようです。
普段から消費していくのであればいいのですが、浄水器のお水を飲んでいる方には難しいと思います。
そこでおすすめなのが、備蓄用の水です。
備蓄用の水は賞味期限が5年程度のものが多く、一度買ってしまっておいても長持ちするので安心です。
特にお水は保存場所に困りますよね。
床下やクローゼットの奥にしまって置いたりするとおもいます。
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備蓄用の水と普通のミネラルウォーターの違い
どちらも中身は水ですが、保存期間の設計が違います。| 普段のミネラルウォーター | 備蓄用の長期保存水 | |
|---|---|---|
| 賞味期限 | 半年〜2年程度 | 5〜10年 |
| 容器 | 薄く軽い | 厚みがあり蒸発しにくい |
| 価格 | 安い | やや高い |
| 向いている使い方 | 普段から飲んで買い足す | 置いたままにしておく |
水の賞味期限は「中身が傷む期限」ではなく、容器から水分が蒸発して表示量を下回るまでの期間とされています。
そのため期限を少し過ぎた水がすぐに飲めなくなるわけではありませんが、備蓄用として数えるなら期限内のものを保っておくほうが安心でしょう。
普段飲む水を少し多めに買って回していく方法もあります。
やり方はローリングストック法とは?始め方と続けるコツを解説で解説しています。
必要な量は?
1日に必要な飲料用の水の量は約1.5~2リットル程度です。だいたい1人あたり1日ペットボトル1本分を準備しておくようにしましょう。
お水じゃなくてお茶でもいいかもしれませんが、ケガをした場合に水をかけて洗い流したり、調理に使うこともできるため、お水がオススメです。
なお調理に使う分を含めると1日3リットルが目安になります。
アルファ米や粉末スープを使う前提であれば、こちらの数字で計算しておいてください。
500mlと2Lはどう使い分けるか
同じ量を備えるなら、大小両方のサイズを混ぜておくと使いやすくなります。500mlのボトルは持ち出しやすく、開けたその場で飲みきれるので衛生的です。
いっぽう2Lのボトルは価格が安く、調理や手洗いにまとめて使えます。
そのため持ち出し袋には500ml、自宅の備蓄には2Lという分け方が扱いやすいでしょう。
生活用水としての水
飲料水を使うこともできますが、もったいないですよね。まずは、なるべく水を使わなくて済む方法を準備しておくことです。
例えば、ウェットティッシュや流さなくてもいい携帯用トイレなどの工夫です。
といっても毎日の生活には水が欠かせません。
災害時に水が断水することもあり、そうなると水道の復旧には早くても数日かかってしまいます。
その間に給水車による給水などを受けられればいいですが、最低でも初めの3日分程度の生活用水は準備しておくことをおすすめします。
お風呂の浴槽に水を貯めておく、という方法もよく聞きますが衛生的にもよくないですし、万全ではありません。
ではどのようにして水を保管するか。
1つはポリタンクに水を貯めておく方法です。
ポリタンクといっても、最近では折り畳みのコンパクトなポリタンクがあります。
これをいくつか用意しておくと安心です。
お金をかけずに使用済みのペットボトル(2L)に貯めておく、という方法もあります。
水を使わずに済ませる工夫
生活用水は量が多くなるため、そもそも使わずに済ませる方法を用意しておくほうが確実です。携帯トイレを用意しておけば、トイレに流す水がいらなくなります。
食器にラップを敷いて使えば、洗い物の水も不要になります。
体を拭くのはウェットティッシュやドライシャンプーで代用できます。
こうした備えがあると、生活用水の必要量そのものを減らせます。
つまり水を大量に貯めることと、水を使わない道具をそろえることは、どちらも同じ目的のための手段だと考えてください。
必要な量は?
飲み水は1日当たり1.5~2リットルと書きましたが、生活用水は何倍もの量が必要となります。一番想像しやすいのは、トイレに流す水の量を基準にすることです。
トイレの便器が壊れていない限り、停電や断水になっても、トイレに直接水を注ぐことによって、流すことができます。
しかし、旧タイプの便器では一回に流す水を約13L使い、最近の節水タイプで一番流す水が少ないタイプの便器でも4Lの水を使っています。
災害時、断水している中では、贅沢は慎まなければならないので毎回毎回便器に水を流さないかもしれませんが、
あまり貯めすぎても流れなくなってしまうので、適度に流す必要があります。
1日で何人が使用するかにもよりますが、ざっと20リットル位は必要となると、
トイレだけでも1日20L。
3日分となると約60Lの水を準備しておきたいですね。
そんなに置いておくスペースが無い、という方は思い切って部屋の外に置くのもOKです。
その場合、こちらのようなしっかりとしたポリタンクをオススメします。
水缶 コック付 BUB 20L 水タンク
置き場所に困らないための保管方法
2リットル6本入りの箱は12kgを超えます。そのため置き方を工夫しないと、日常の負担になってしまいます。
重いので低い位置に置く
床下収納や押し入れの下段など、腰より低い位置に置いてください。高い棚に置くと地震で落下して危険なだけでなく、出し入れのたびに負担になります。
1か所にまとめず分散させる
すべてを同じ部屋に置くと、その部屋に入れなくなったときに取り出せません。玄関、キッチン、寝室と分けて置いておくと、どこかが使えなくても対応できます。
具体的な置き場所の決め方は非常食の保管場所で解説しています。
水の備蓄に関するよくある質問
水道水を貯めておいても大丈夫ですか
可能ですが、保存できる期間は短くなります。清潔な容器に口元まで満たして密閉し、常温で3日程度、冷蔵で10日程度が目安とされています。
長期の備蓄には市販の保存水を使い、水道水は断水の直前に汲む用途と考えてください。
賞味期限が切れた保存水は使えますか
飲用としては期限内のものを使ってください。期限を過ぎたものは手洗いやトイレなどの生活用水に回せば無駄になりません。
お茶やジュースでも代用できますか
飲むぶんには問題ありませんが、水にしかできない用途があります。傷口を洗う、粉ミルクを作る、アルファ米を戻すといった場面では水が必要になるため、水を主体にそろえてください。
浴槽に水を貯めておくのはどうですか
生活用水としては有効ですが、衛生面から飲用には向きません。また小さなお子さんがいる家庭では転落の危険があるため、その点も考えて判断してください。
まとめ
必要な水は、飲用と調理をあわせて1人1日3リットル、生活用水は1日20リットル前後が目安です。3日分なら飲用9リットル、生活用水60リットルという計算になります。
生活用水の量に驚くかもしれませんが、携帯トイレやウェットティッシュを備えておけば必要量そのものを減らせます。
まずは飲用の9リットル、つまり2リットルのペットボトル5本を1人分として確保してみてください。

