非常食は3日分と言われますが、なぜ3日なのか気になったことはありませんか。
この数字には、ライフラインが復旧するまでの実際の日数という根拠があります。
この記事では、3日分という目安の出どころと、実際の震災で電気や水道が復旧するまでにかかった日数を確認したうえで、何をどれだけ用意すべきかをお伝えします。
この記事を読むと分かること
なぜ3日分が目安とされているのか
電気・水道・ガスが復旧するまでの実際の日数
3日分として具体的に何をどれだけ用意するか
非常食を選ぶときの4つのポイント
目次
なぜ最低3日分も必要なの?
最近では非常食の種類が増えてきて、種類はたくさんあるけど、何をどのくらい用意すれば良いのか分からない!
とお悩みの人は多いのではないでしょうか?
1つの目安が3日分の備蓄です。
災害直後からの約3日間は、特にライフラインの全てが途絶えた場合、食べ物を食べることは大変に難しい状況になると予想されます。
東京都では東日本大震災を教訓に、「帰宅困難者対策条例」というものが作られ、ハンドブックには以下のように書かれています。
帰宅困難者が施設内に留まれるように、3日分の水・食料・その他必要物資の備蓄が努力義務となっています。
また、震災の影響の長期化に備え、3日分以上の備蓄についても検討しましょう。3日分の備蓄量の目安
水:1人あたり1日3リットル、計9リットル
主食:1人あたり1日3食、計9食備蓄品目の例示
水:ペットボトル入り飲料水
主食:アルファ化米、クラッカー、乾パン、カップ麺
※水や食料の選択に当たっては、賞味期限に留意する必要がある。
以上のことからも最低でも3日分ということですね。
3日という数字には救助を優先する事情もあります
災害発生から72時間は、人命救助が最優先される時間帯です。そのため救援物資の輸送は後回しになり、手元に物資が届くのは4日目以降になると言われています。
つまり3日分という目安は、「救助が一段落して物資が届き始めるまでを自力でしのぐための量」という意味を持っています。
72時間という区切りの根拠は災害から72時間を生き抜く備蓄量|水と食料の目安を計算で詳しく解説しています。
ライフラインの復旧までの食事
また、ライフラインが復旧するまでの間に、飲食に困らないように、という観点でも見てみましょう。
電気:停電になっても比較的早く復旧するのが電気です。
水道:一般的に電気の次に復旧が早いのが水道です。
ガス:壊れてしまったガス管などを補修するのには、時間がかかります。
実際の例を見てみましょう。
2016年4月に起きた熊本地震では、
電気は1週間
水道は1週間
ガスは2週間
で9割程度の世帯が復旧しました。
2011年3月に起きた東日本大震災でも、電気は1週間前後で大半の世帯が復旧しました。
(津波で流されてしまった地域を除く)
といっても、熊本地震の場合、電気に限って言えば約8割の世帯では3日で復旧していました。
以上のことから、最低でも、”最低でも3日分”の朝食、昼食、夕食分を準備しておきたいですね。
復旧が遅いガスへの備えがとくに重要です
上の数字を並べると、ガスの復旧に2週間かかっている点が目を引きます。つまり電気や水道が戻っても、火が使えない期間はさらに続くということです。
| ライフライン | 熊本地震での9割復旧 | 備えておきたいもの |
|---|---|---|
| 電気 | 1週間(8割は3日) | 懐中電灯、電池、モバイルバッテリー |
| 水道 | 1週間 | 飲料水9L、生活用水、携帯トイレ |
| ガス | 2週間 | カセットコンロとガス缶 |
そのため3日分の食料をそろえるのと同時に、カセットコンロを1台用意しておくと選べるものが大きく変わります。
沸かし方と必要なガス缶の本数は停電時にお湯を沸かす方法3つ|カセットガスは何本必要?で解説しています。
そうなると次に考えるのが献立と必要な量です。
非常食と言っても、なるべく普段の食事に近いものを選択するようにしましょう。
朝食はパン派の方は、朝にはパンを、昼は麺類でも良い方は麺類を、夜はしっかりとお米を食べたい方はお米類を、というイメージです。
1日3食×3日分×人数分となると、なかなかのボリュームになりますね。
MT-NET 【防災専門店の 非常食セット 】 非常食 3日分 長期保存 アルミシート付き 〔 防災グッズ 食品 〕
3日分を具体的に数えてみましょう
「3日分」と言われても量のイメージが持ちにくいため、1人分を品数で書き出してみます。| 品目 | 1人3日分 | 備考 |
|---|---|---|
| 水 | 9L(2Lボトル5本) | 飲用と調理をあわせた量 |
| 主食 | 9食 | アルファ米、パンの缶詰、麺類など |
| おかず | 6〜9食 | 缶詰、レトルト食品 |
| 汁物 | 3〜6食 | インスタント味噌汁、スープ |
| おやつ | 3〜6個 | 栄養補助食品、ようかん、ビスケット |
4人家族なら、これがそのまま4倍になります。
水だけで36リットル、2リットルのペットボトルで18本になるため、置き場所を先に決めておく必要があるでしょう。
家族構成ごとの詳しい必要量は地震に備えていますか?各家庭で備蓄しておくべき非常食で整理しています。
まず3日分、慣れたら1週間分へ
最近は自治体でも1週間分を推奨するところが増えてきました。ただし最初から1週間分をそろえようとすると、置き場所も費用も負担が大きくなります。
そのため確実に3日分を用意し、管理に慣れてから日数を伸ばしていくほうが続きます。
期限を切らさずに回していく方法はローリングストック法とは?始め方と続けるコツを解説で解説しています。
非常食を準備する上でのポイントとは
1.なるべく火や水を使わず調理できるもの、またはそのまま食べられるものを選びましょう。
2.衛生面を考慮し、なるべく1食で食べきれるものを選びましょう。
3.小さなお子さんやお年寄りも食べやすく、アレルギー等も確認しましょう。
4.非常食は炭水化物がメインになりがちなので、栄養のバランスも検討しましょう。
水も火も使えない状況でそのまま食べられる主食としては、ご飯の缶詰はそのまま食べられる?で紹介している缶詰ごはんが役立ちます。
また炭水化物に偏りがちな点は、非常食にやさいを取り入れようで補い方をまとめています。
3日分の備蓄に関するよくある質問
3日分より多く備えたほうがよいですか
余裕があれば1週間分が理想です。ただし置き場所と管理の手間を考えると、まず3日分を確実にそろえるほうが現実的です。
冷蔵庫の中身は数に入れてよいですか
停電から1日か2日は冷蔵庫の中身を消費できるため、実質的な猶予として数えて構いません。そのうえで3日目以降に食べるものとして非常食を用意しておくと安心です。
3日分の非常食セットを買えば足りますか
主食は足りますが、水が不足しがちです。セットの内容を確認し、水は別に9リットル分を用意してください。
賞味期限が近くなったらどうすればよいですか
普段の食事として食べてしまうのが確実です。食べきれない場合は非常食を寄付する方法もあります。
まとめ
3日分という目安には、救助が優先される72時間と、電気や水道の復旧までに実際にかかった日数という2つの根拠があります。1人分なら水9リットルと主食9食が基本で、そこにおかずと汁物を足していく形になります。
まずは水9リットル、つまり2リットルのペットボトル5本を1人分として確保してみてください。
食料より先に水を押さえておけば、備蓄の土台ができます。


